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マイナス金利でも国債で利益が出る仕組みは

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国債で利益が出る仕組み

 国債の金利がマイナスになっていますが、7月5日には20年国債の金利も0.25%まで低下しました。そもそもマイナス金利の国債を買うメリットがなければ誰も国債を買わなくなるため金利が上昇するとはずなのに日銀のマイナス金利導入後も金利が下がり続けています。

 国債で利益がでる仕組みとしては金利の変化によるキャピタルゲインと国債を持筒付けた時のロールダウン効果があります。詳しく解説すると難しくなるので簡略化して説明すると。次のようになります。

【キャピタルゲイン・ロスとは】

 例えばAさんは100万円で金利2%の10年債券を購入し、10年間で20万円の利益が出ればいいと考えていました。しかし、翌日突然金利が1%に変更されたとします。すると翌日に債券を買おうとしていたBさんは金利1%の債券を買うことになりますが、100万円を出しても10年で10万円しか利益を出すことができません。前日に金利2%の債券を買ったAさんは金利が2%のままなので、100万円で買った債券をBさんに約109万円で売れることになります。Aさんは10年で20万円の利益を出そうと思っていたにもかかわらず、たった1日で9万円の利益をしたことになります。これほど極端なことは起こりえませんが、これが金利低下によるキャピタルゲインとなります。逆に金利が上昇した場合はキャピタルロスが発生します。

【ロールダウン】

 2016年7月7日の国債の金利はというと、1年物-0.325%、5年物-0.317%、10年物-0.237%、20年物0.067%,30年物0.128%と短期ほど金利が低く、長期ほど金利が高くなっています。こういった金利状況を順イールドといいます。逆に長期ほど金利が低くなることを逆イールドといいます。

 順イールドの状況ではロールダウンによる利益が発生します。例えば10年物の金利が2%で5年物の金利が0%の金利が5年経っても変化がないという状況を想定します。まずAさんが10年物の債券を100万円購入したとすると、毎年2万円10年間で20万円の利益が出ます。5年保有した時に、5年債券を購入しようとするBさんは金利が0%でも債券を買ってくれるので、110万円でAさんの債券を購入してくれることになります。Aさんは5年分の利息10万円とBさんへの売却利益による10万円と合計20万円の利益を当初想定していた10年ではなく5年で得ることができたことになります。これがロールダウンと呼ばれる利益になります。逆イールドの場合はロールダウンが発生します。

 

 現在日本の国債はマイナス金利ですが、長期国債の金利が高い順イールドの状況となっているので、」金利の低下とロールダウンによる利益の両方が発生しているため利益が出る仕組みなっています。

 

マイナス金利の国債の買い手はだれ

 日銀のマイナス金利導入をしましたが、これにより国債もマイナス金利となりました。マイナス金利の国債を誰が買うのか?一般の人にとってはこれが疑問として残ります。理由は大きく3つあります。

金融機関にとってはマイナス金利の国債の方がお得

 1つ目の理由は、日銀が導入したマイナス金利は金融機関が日銀に保有する当座日銀当座預金口座に新たに預ける場合にマイナス0.1%の金利を課すという政策です。金融機関にとっては日銀に-0.1%支払うよりも、−0.3%の国債を買うほうがマシだからマイナス金利の国債にも買い手がつくことになります。民間銀行にすると手元の資金の運用先を急に見つけるわけにも行けないのでやむを得ず国債を購入しているわけす。

 じゃあ現金で持っていればいいのではと思われるかもしれませんが、現金の管理には保管場所の確保や警備のために約1%の経費が必要となると言われています。

金融機関にとっては国債が担保として必要

 2つ目の理由は、国内の銀行銀行間で資金のやり取りをする際には国債が担保として必要となるためです。国が国債を発行しても日銀が買い取るため担保としての国債が不足し金融機関が担保として国債を購入するといったことが起きています。

最大の理由は日銀の金融緩和

 3つ目の理由がマイナス金利でも購入者がいる最大の理由になります。銀行としては100万円に1万円しか金利のつかない債券を102万円で購入しても日銀が103万円で購入してくれれば利益が出るためマイナス金利でも損をすることはないのです。

今後は国債で利益が出るのか?

下の表は安倍政権発足時の国債金利(緑)、マイナス金利導入前の国債金利(青)そして2016年6月30日現在の金利(赤)となっています。緩和前は20年物と10年物金利差が約1%ありましたが、短期の国債がマイナス金利となったとこで長期国債の需要が高まり長期国債の金利も大きく低下しました。その結果、長期国債と短期国債の金利差が非常に小さくなり20年物と10年物の差は0.3%しかありません。

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 これは、長期国債に需要が高まる中で、円をマイナス金利で調達できる海外勢が長期国債に投資しているためで、今後EU離脱によるリスク回避や国内金融機関による米国債の購入がひと段落すれば長期国債の金利は少し戻す可能性があります。

 現状の金利では、以前から国債を保有している人にはロールダウン・キャピタルゲイン両方の利益が出ていますが、これから購入する国債に関してはロールダウン効果は小さくなり利益がにくくなっています。キャピタルゲインについても日銀のマイナス金利を超えて低くなることは現状では望めないため、今後大きく金利が低下することは望めない状況です。

 日銀にとっては金融機関に国債を買ってもらい、さらにその国債を買うということで市場に資金を供給する必要があるためマイナス金利は当面続くと考えられています。

国内債券を投資先とする投資信託はどうなる

 国内債券に投資する投資信託の手数料は0.162%-1.08%となっています。直近半年は金利低下により大きく基準価格を伸ばし年率換算で10%の上昇となっています。これは日銀のマイナス金利導入によるもので、金利の低い国債への組み替えが進むにつれ利益が出にくい状況となりそうです。また、金利の上昇があればマイナスになることも考えられます。

まとめ

  • 銀行はマイナス金利でも国債を買う方が現金を持っているより有利なのでマイナス金利がなりたつ
  • 日銀が国債をより高く買ってくれるためマイナス金利でも銀行は損をしないため今後もマイナス金利が続く
  • 今後は金利低下の余地が小さくなり、長期国債の金利も低下するため利幅は小さくなる。