ソニー生命学資保険の実力は?
第三子への挑戦を期に自分の年齢のことも考えて学資保険の利回りを調べてみました。
2016年4月の記事で「投資信託」vs「学資保険」(利率編)で調査した時には、0.74%でした。第1子誕生時の2011年に加入した保険は年率が1.6%でしたので、学資保険の利回りは低下している傾向にあります。
今回は2018年の学資保険の利回りと実力について調べました。(注:本記事の数値は全て2018年9月19日時点のものです)
学資保険の内容
今回対象とした学資保険は、ソニー生命の学資保険(無配当)で条件は次の通りです
- 受取学資金総額 200万円
- 被保険者は30才男性
- 子供の誕生と同時に加入
- II型18才満期(18歳時に200万円を受け取る)
です。
シミュレーションの結果は次のとおりで、毎月15,900円を保険料として10年間(子供が10才まで)支払います。
保険料の総額は1,908,000円で受け取りが200万円。返戻率は104.8%となります。
返戻率≒受取額資金総額÷払込保険料総額×100
(出典:学資保険・学資プランのことなら学資金準備スクエア|ソニー生命保険)
リターン(年率)はどれくらいか?
払い込みを10年で終え、18歳で200万円を受けると場合の利回りを計算しました。18年=216ヶ月で200万円になるには、利回り(年率)0.3613%となります。(グラフは18歳まで順調に増えていますが、学資保険を途中解約すると掛け金以下の払い戻ししかありません)
eMAXIS 国内債券インデックスの過去3年の利回りが0.74%、過去5年が1.2%であることを考えると、妥当な数値だと思います。
(学資保険の掛け金と運用結果の関係(横軸は月数))
意外と小さい学資保険の補償額
学資保険の契約には保障が小さいので注意が必要です。下のように学資保険の保障は保険料の払い込みが免除されるだけです。この部分が生命保険に相当することになります。
保険期間中に契約者(ご両親)に万一のことが起きた場合、以後の 保険料のお払い込みが不要(保険料払込免除)となり、満期学資金 のお支払いまでご契約は継続します。(学資保険・学資プランのことなら学資金準備スクエア|ソニー生命保険より)
つまり保険料の支払いにともない免除となる金額が減ってゆきます。保険料の支払いが終わる10年目には保障が無くなり、18年目まではただただ進学を待つのみとなります。
ライフネット生命における死亡保険の保険料(30才男性500万円で月額保険料659円)を適用すると、この学資保険の加入時の保障額は1,908,000円ですので、生命保険の保険料相当額は掛け金15、900円のうち251円にしかなりません。
10年間の保険料相当額は約15000円と学資保険は保障よりも貯蓄性の高い商品だということがわかります。
(保障額(掛け金残金と生命保険料相当分の関係(横軸は月数))
うれしい学資保険の生命保険料控除
学資保険は保障部分が小さいことを説明しましたが、貯蓄性が高いため保険料は本プランで年間約19万円しはらうこととなります。学資保険加入のメリットの一つがこの保険料の支払いです。
他の生命保険等との兼ね合いもありますが、年に所得税で年4万円、住民税で2万8千円の控除をうけることができます。(出典:生命保険料控除とは?対象になる保険契約・控除額・申請方法まとめ [ママリ])
年収500万円程度であれば所得税率は10%となると思いますので、所得税で4,000円、住民税で2,800百円、合計6,800円の税の還付が受けられます。
まとめ
ソニー生命の学資保険について最後にまとめ。
- 30才男性の保険料は月額15,900円(10年払い)
- 18歳で一括で受け取る場合の返戻率は104.8%
- 親に万一のことがあった場合は、以後の保険料の払い込みが免除
- 保険料の払い込み免除に相当する生命保険料は10年間でわずか15,000円
- 10年間で68,000円の税還付(所得税率10%の場合)
私が考える学資保険のメリットは生命保険料控除と保険料を支払うことで義務的に進学資金が貯められるという貯蓄性だとおもっています。
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