リスクとリターンを使った現実的な運用結果を予測
投信アシストがリニューアル
自分が投資する投資信託のリターンとリスクを知っていても、投資の目安として以外の使い方がなかなかわからない人が多いと思いますが、10年後20年後の結果をシミュレーションできるサイトがあります。「野村ファンズアイ」の公式サイトにリンクがある「投信アシスト」です。
ファンズアイといえば、我が家が米国配当貴族指数に投資するために使っている投資信託です。インデックスファンドが中心ですが、手数料は少し高め。
そして、以前もシミュレーションができましたが、ルートT倍法という簡便法が採用されていたためか、シミュレーションサービスは一旦終了していました。
ルートT倍法の紹介は下の記事でしたことがありますが、スマホやエクセルで誰もが計算できる簡単な方法ですが、途中経過が無視されているので、結果がよくなりすぎるという欠点がありました。
逆にモンテカルロ法は運用結果が少しわるめに出ますが、正規分布に従った乱数を使ったシミュレーション方法なのでより現実的な結果を得ることができます。
投信アシストを使ってみた!
さっそく、モンテカルロ法になって生まれ変わった投信アシストを使ってみました。
まずは、ファンズアイのサイトに行きます
そして、一番下にある「投信アシスト」に移動!
そして「将来シミュレーション」を選択!結構細かい利用規約があります。よく読んで理解して使いましょう。
本ツールは、過去のデータから算出された数値を用いて一定の仮定のもとに試算を行うものであり、手数料、税金等は考慮しておらず、実際の計算とは異なります。入力された取引と全く同様の取引を現実に行った場合でも、本ツールで表示される結果と現実の結果が一致しない場合があります。
本ツールは、投資勧誘を目的とするものではなく、シミュレーション等に基づく参考表示による、情報提供を目的とするものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。
本ツールのいかなる内容も、将来の運用成果を示唆、予測あるいは保証するものではありません。(うんぬん・・・後略)
手数料が考慮されていないので、実際の結果は少し劣るのかもしれません。
実際に使って見ました。条件は、
- リターン11.2%
- リスク 10.1%
- 初期投資0万円、毎月積立額1.8万円
- 運用期間15年
これは、「投資信託」vs「学資保険」(利率編) - ほったらかし投資の達人で使用した条件です。後々ルートT倍法と比較できるようにこの数字を使いました。
結果は下の画像のようになります。投資額3,240,000に対し、期待値は7,315,001円となり、15年間で約408万円のリターンが得られます。
(図:モンテカルロ法によるシミュレーション結果)
良いところ
よかったのは、何と言っても一時は使えなくなっていた「リターン」と「リスク」を使ったシミュレーションが可能になったところです。
次には、モンテカルロ法に変更されたこと。この方法はルートT倍法と異なり、途中経過を考慮した複数パターン(投信アシストの場合10000通り)を実施して計算しますので、かなり現実に近いものとなります。
悪いところ
唯一残念なところは、良いものから悪いものまで7パターンの結果が得られますが、その正規確率がサンプル数という表示されるものの、その確率が曖昧です。
以前は解説の中で、標準偏差を使った正規確率が解説されていました。この点は使いにくくなったと感じました。
7パターンのグラフの重みがわかんねぇ〜というのが感想です。
ルートT倍法の旧システムと結果を比較
下のグラフは旧システム(ルートT倍法)でシミュレーションした時の結果です。
平均的なケースで評価額が800万円と現行システム(モンテカルロ法)と比べて約70万円もいい結果となっています。
ここはルートT倍法の欠点なので、モンテカルロ法が採用されよくなった点です。
ただし、この時は かなり悪いケースが−3σ(確率が悪い方から0.1%)、悪いケースが−2σ(悪い方から2.2%)、少し悪いケースが −σ(悪い方から15.8%)、平均的なケースが±σ(上からも下からも50%)とわかりやすい表示でした。
(図:ルートT倍法でのシミュレーション結果)
リスクとリターンを使ったシミュレーションのススメ
このサービスを使うと、自身の投資による将来リターンが目に見える形で出すことができます。長期であればあるほど、確実にプラス運用ができることがわかります。
自分の年齢や投資期間にあった、リスクを取りながら最良のリターンを得る第一歩です。
あわせて読みたい関連記事