私の学資保険歴
我が家にはすでに2人の息子がいますが、
- 長男は学資保険代わりにLTTPフェアウィンドに加入
- 次男は学資保険は無駄だと投資信託のみで運用
そして、今年2018年12月には第3子が生まれますが、学資保険には入らず次男に引き続き投資信託で運用し、将来の大学進学に備える予定です。
学資保険に入ってはいけない&後悔した理由
では、なぜ入って後悔したか?入らないことを決めたかを具体的に書いていきます。
1.低い返戻率
1つ目は低い返戻率です。「ソニー生命の学資保険は何パーセントの利回り?学資保険の実力を検証 」で書いたように18年9月現在の返戻率は105%を下回っています。
年率にすると0.3%と預金よりはいい程度のリターンとなっています。今後1%〜2%のインフレが続くとすると、預けたお金が目減りして行くこととなり、インフレに対応できません。
2011年に加入した長男のフェアウィンドは18年で返戻率が120%、利回りを逆算すると1.6%であったことを考えると、学資保険も低金利時代を反映したものになっています。
2.少ない保障額
2つ目は思いの外、少ない保障額です。
最近の学資保険の場合、保障は保険料の払い込みが免除されるだけです。図にすると次のようになります。(ソニー生命の学資保険は何パーセントの利回り?学資保険の実力を検証より)
掛け金の残金が免除されるので、保険料の払い込み終了にかけて保障される額(赤線)はどんどん減っていきます。払い込み完了後は18歳になるまで保障は全くありません。生命保険部分の相当額は2万円弱となります。(ソニー生命30才男性10年払いの場合)
以前はアフラックのWAYS学資保険であれば、35歳男性で
- 保険金額500万円
- 15年間の支払額3,240,900円(月の掛金18,005円)
- 18年後の返戻金は3,507,480円(返戻率は108.2%)
と保障にも恵まれた商品があったことを考えると、学資保険に加入する理由は保障面からも無くなってきています。
(参考)男性が60歳まで生存する確率は意外と低いので注意が必要です。
3.厳しい保障条件
3つ目は保険料の払い込みが免除になる条件です。「明治安田生命つみたて学資」を例にすると支払いの免除が受けられる条件は次のとおりです
- 死亡したとき
- 高度障害状態1級または2級に該当したとき
死亡したの時に保障があるのは当然ですが、曲者なのが高度障害の1級または2級というところ。
2級に該当するには6つの要件がありますが、その一つを例にすると「両上肢を手関節以上で失つたもの」があります。結構悲惨な状況です。これでやっと以後の掛け金が免除となります。
参考に3級に該当するのは、
- 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
- そしやく又は言語の機能を廃したもの
- 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
- 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
- 両手の手指の全部を失つたもの *1
- 不慮の事故を直接の原因として、その事故の日から180日以内に身体障害の状態に該当したとき
- 1眼の視力を全く永久に失ったもの(8級)
- 両耳の聴力を全く永久に失ったもの(4級)
- 1上肢を手関節以上で失ったか、または1上肢の用もしくは1上肢の3大関節中の2関節の用を全く永久に失った もの(6級)
- 1下肢を足関節以上で失ったか、または1下肢の用もしくは1下肢の3大関節中の2関節の用を全く永久に失った もの(6級)
- 10手指の用を全く永久に失ったもの(4級)
- 1手の5手指を失ったか、または第1指(母指)および第2指(示指)を含んで4手指を失ったもの(6級)
- 10足指を失ったもの(5級)
- 脊柱に著しい奇形または著しい運動障害を永久に残すもの(6級)
の5つの要件のどれかに該当する必要があります。
3級もかなり悲惨な状況でまともに働くことが難しくなる可能性もあります。しかし、学資保険の掛け金は免除にならず、払い続ける必要があります。
事故の場合は 幅広い障害を保障してくれるものも
保険会社によっては、もう少し条件がゆるいものがあります。例えばソニー生命であれば、上記条件に次の条件が追加されます。
この場合の身体障害の状態とは次のいずれかの状態をいいます。
事故の場合に限り、幅広く保障してくれるようです。
4.長期にわたる義務
4つ目の理由は、保険契約という義務です。一度加入すると払い込みが完了するまで(契約により異なるが10年〜18年)は支払い義務が生じます。
例えば、失業、病気、離婚など家族が今後保険料を支払えないような状況になっても支払い義務があります。
途中で解約する場合、加入期間が短いと元本割れする可能性もありますので、注意が必要です。
また、途中で支払いを止める方法として、払い済み保険にするという方法もあります。この場合は支払った額に応じた返戻金が支払われるようです。
5.長期にわたる資金の拘束
5つ目は長期にわたる資金の拘束です。失業、病気などによる出費、想定を超えるインフレなどがあっても、解約しない限り資金が拘束されます。
これは本当に現金が必要な場合は思い切って解約すればいいだけなので理由としては軽い方です。また、保険を担保に低金利で貸付をしてくれる商品もあります。
これからは学資保険を自分で運用する時代に
以上が学資保険に入らない5つの理由です。これからはリスクを取りながら、生命保険と資産運用を組み合わせた、My学資保険で教育資金の準備をする必要がありそうです。
(参考)教育資金のためかたについて
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