今回はS&P500配当貴族指数への投資方法を比較していみました。
S&P500配当貴族指数とは何か?
おさらいになりますが、S&P500配当貴族指数とは次の説明にある銘柄に投資する指数となります。
「S&P 500配当貴族指数」は、S&P Dow Jones Indices LLC が開発・算出している米国の株価指数であり、構成銘柄はS&P500構成銘柄から25年以上連続で増配している銘柄を対象とし、均等加重により算出されます。
構成銘柄の見直しは最低40銘柄とし、25年以上連続で増配している銘柄が40銘柄を下回る場合は、20年以上連続で増配している銘柄を配当利回りの高い順に40銘柄になるまで追加します。
40銘柄に満たない場合は、配当利回りの高い順に40銘柄になるまで追加することとなっており相対的に優良高配当銘柄で構成されることとなります。
この指数の特徴としては分母となるS&P500指数より優れたパフォーマンスを残してきており、特にリーマンショック以降はS&P500指数を大きくアウトパフォームしていることです。
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さらに過去のデータをみるとダウ30種工業平均に比べてもアウトパフォームしています。リターンが高いだけではなくリスクも小さい結果となっていました。
S&P500、ダウと比べた記事はこちらです。
S&P500配当貴族指数に連動する商品とは
気になる配当貴族指数に連動する商品の購入方法ですが、現状では意外と少ないのが現状です。S&P500に連動する商品もそれほどないことを考えると妥当なところなのかもしれません。
投資信託
もっともお手軽な投資信託による投資ですが、現状では参考記事でも紹介したとおり3ファンドのみのラインナップです。(Funds-iはヘッジ有無で2ファンド設定)
手数料が少し高いところが気になりますが、超長期では高いリターンを得られると考えれば許容範囲といえます。
しかし、3ファンドとも純資産額が小さく指数との乖離であるトラッキングエラーがどのファンドも1年未満で約1%生じていることは大きなデメリットと言えます。
項目 |
Funds-iフォーカス 米国株式配当貴族 (為替ヘッジあり・なし) |
三井住友TAM-SMT 米国株配当貴族 インデックス・オープン (為替ヘッジなし) |
---|---|---|
買付手数料(税込) | 0% | 0% |
信託報酬 (税込)/年 | 年0.54%以内 | 年率0.594% |
信託財産留保額 | 0.10% | なし |
解約手数料(税込) | なし | なし |
約定日 | 注文日の翌営業日 | |
受渡日 | 約定日から3営業日後 | |
決算日 | 4月22日 | 5、11月の10日 |
純資産(百万円) | (Hなし)321(Hあり)175 | 549 |
(純資産額は17年9月1日SBI証券より)
国内ETF・ETN
米国配当貴族指数に投資するETF・ETNを調べた結果、ETFは該当なし、ETNは1銘柄でNEXT NOTES S&P500 配当貴族(ネットリターン)(2044)となります。
ネットリターンであるため配当金はありません。また、ETNなので指数との乖離であるトラッキングエラーが生じることはありませんが、年率0.85%の管理費用が日次で差し引かれます。この費用が投資信託に比べ高くなっていることがデメリットと言えます。
また、出来高が少ないため、売りたい価格で売れない・買いたい価格で買えない流動性リスクが大きくなります。
海外ETF(JDR含む)
海外ETFについては JDRも含めて国内の証券会社で購入できるものはありません。なお、米国の証券会社では1ファンド購入可能なようです。
まとめ
- 超長期であれば配当貴族指数はダウやS&P500指数を超えるリターン
- 投資信託は為替ヘッジありを含め3ファンド、ETNは1ファンド
- 投信は手数料が年率0.5%以上、ETNは0.85%と大きい
- 投信は純資産が小さくトラッキングエラーが大きい
- ETNは出来高が少ないため流動性リスクが大きい
ETNは流動性リスクが大きいため、残るのは投信になりますが、現状大きなトラックングエラーが発生しています。しかし、今後純資産が大きくなれば、次第に解消すると思われます。
よって、S&P500配当貴族指数投資する場合は、投資信託がベストと考えられます。
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