ほったらかし投資の達人

子育ては18歳まで!ときめて大学進学費用をジュニアニーサを利用して準備。もちろん老後のための資産形成もやっています。

「貯金」より「投資信託」を勧める証券会社の甘い罠には要注意

スポンサーリンク

投資が優れているのは間違いないけど証券会社は半分敵です

証券会社は必要なツールだけど、自社に有利な商品を投資家に少しでも売ろうとすると行った面ではその存在の半分は投資家にとっては敵でもある存在です。

トウシルで見つけた投資を勧める記事

先日楽天証券のトウシルで次の記事を見つけました。私は投資はリスクの理解が最も大切だと考えているのでこの記事を書きました。

 

毎月5万円を運用するとどうなる?「投資信託」「貯金」どっちの選択ショー・老後破綻しないための~STEP4 | トウシル 楽天証券の投資情報メディア

 

トウシル自身は日頃参考にしているサービスなので、結構好きなサイトのひとつです。特に新興国債券への投資をやめたのはこのサイトがきっかけです。

しかし、この記事は初心者向けにも関わらず、内容のレベルが低く、投資初心者を勧誘するためだけの記事だと思いましたので、どの点がよくないのかをまとめてみました。 

記事の内容

この記事では毎月5万円の積立を投資信託と定期預金で行なった場合の運用成果を比較しています。

条件としては、投資信託の年率リターンが5%、定期預金の年利が0.05%と設定。これを複利で毎月5万円を積み立てながら10年間運用するというものです。

 

f:id:monkey_papa:20180930005851p:plain

毎月5万円を運用するとどうなる?「投資信託」「貯金」どっちの選択ショー・老後破綻しないための~STEP4 | トウシル 楽天証券の投資情報メディアより)

当然下記のように、投資信託に関しては元本割れするリスクについて説明書きがあります。

注:投資信託の運用益が継続して得られた場合を前提として作成。また、投資信託については運用益が保証されているものではなく、元本割れリスクがあり、最終的な運用成果は預金よりも下回る場合があります

しかし、この記事が何が悪いかというと、わずか10年という短期間の投資において5%ものリターンを設定し、結果が元本600万円に対して776万円にもなることを結果として掲載していることです。

つまり、リターンの数値的説明はありますが、リスクに関してはなんら数値的な説明がないということです。

 

f:id:monkey_papa:20180930005846p:plain

毎月5万円を運用するとどうなる?「投資信託」「貯金」どっちの選択ショー・老後破綻しないための~STEP4 | トウシル 楽天証券の投資情報メディアより)

 

初心者が上の図を見ると投資することにより貯蓄よりもはるかに良い結果が得られると間違った認識を持ってしまいます。

リターン5%に伴うリスクは何%か?

リターン5%とはどのような投資になるか?それはリスクが鍵です。リスクが0%であれば先ほどの図のように776万円の結果を得られることができます。

リターン5%は記事にあるように比較的簡単に達成できると思いますが、投資においてリクス0%はあり得ません。

では、リターン5%のリスクは何%でしょうか?

そして、そのリスクはリーマンショックを挟んだ期間で算出されるべきです。

一例ではありますが、GPIFのポートフォリオが5%のリターンとなります。

f:id:monkey_papa:20180930020635p:plain

(出典:iFree年金バランス/ 大和証券投資信託委託株式会社

 

上のグラフがGPIFのポートフォリオとなり、リターンとリスクは下のようになります。

リターン5.3%(ここから運用手数料がひかれるのでだいたい5%になります)、リスク9.2%となります。

リターン5%というとリスク10%程度かなと思っていたので9.2%は妥当な数値かなという感触です。

 

f:id:monkey_papa:20180930020918p:plain

投信アシスト “つみたて&分散シミュレーション”より)

年率リターン5%で10年間積立投資した結果

リターン5%リスク9.2%で10年間毎月5万円を積み立てた結果は次のとおりです。

 

計算は毎月月末に積立投資をおこなう方法でモンテカルロ法で5000回実施しています。

期待値(50%)は758万円です。上位5%にいたっては1000万円を超える運用結果となります。しかし、下位5%(95%)の線は投資額600万円(棒グラフ)を下回ることがわかります。

 

f:id:monkey_papa:20180930024901p:plain

 

この計算において、投資額を下回る確率は次のとおりです。

f:id:monkey_papa:20180930025012p:plain

4年経過時で約20%、120ヶ月経過時でも9%の確率で元本割れが発生することとなります。

 

記事のグラフのように貯蓄を大きく上回ることは確実ではないのです。

 

それでもなぜ投資なのか?

10年では元本割れの可能性が高いことがわかりましたが、リスクを正しく理解できれば、この記事の意図するところが少しは見えます。

 

積立投資でリターン5%であれば、20年30年と運用期間を長くすることで利益を上げる確率を上げていくことができるということがわかります。

 

同じ条件で20年の投資運用結果をグラフにしました。15年目か95%曲線も投資額を上回ってきます。

50%でも2000万円近い運用結果となります。約800万円の利益がでています。

f:id:monkey_papa:20180930032419p:plain

 

注意が必要なのは20年でも約2%の確率で元本割れを起こすことです。

これは30年としても0.7%程度の可能性でおきます。しかし、ここまで下がれば無視できる程度ではないかと思います。

f:id:monkey_papa:20180930032420p:plain

 

まとめ

  • リターンとリスクは表裏一体です
  • リスクを使ったシミュレーションを行いましょう
  • リターン5%であればリスクは約10%前後
  • リターン5、リスク10前後であれば、投資運用期間は30年程度必要

関連記事

 毎月積み立てはドルコスト平均法と呼ばれますが、そのメリットに関する記事。

www.gakushi-investment.com

 

リスクと標準偏差は一体もの。標準偏差も理解しましょう。

www.gakushi-investment.com

 

 

 長期投資ならば、高リターン中リスクの米国配当貴族指数がおすすめです。

www.gakushi-investment.com