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モンテカルロ法による投資シミュレーションの計算回数

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シミュレーション回数とPCの限界

 モンテカルロ法による将来シミュレーションの方法は次の記事で紹介しました。計算回数は5,000回から10,000回をオススメしましたが、実際はどれくらいの計算回数がいいのか?について検討しました。 

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計算回数を増やすメリットとデメリット

 モンテカルロ法は乱数を使用するため計算回数は多ければ多いほど精度がよくなります。

 しかし、最近のパソコンの性能がどれだけ高くなったとしても、計算回数は少ない方がスムーズで短時間に計算が可能になります。

最適な計算回数

計算条件

 誤差を許せる程度の計算回数がどれくらいなのか検討して行きます。

 用意した条件は、

  • リターン(年率)5%、リスク(年率)10%
  • 初期投資1万円、追加投資なし
  • 運用期間1年
  • 計算回数 500・1,000・2,500・5,000・10,000・15,000・20,000・30,000・50,000の9パターン
  • 各計算回数のサンプル数20個

です。

 1年間の運用なので、1年後の期待値は10,500円になります。

1年後のシミュレーション結果だと

 10,000円をリターン5%、リスク10%で1年間運用した場合シミュレーション結果をグラフにすると、次のようになりました。

 なお、凡例はつぎのとおりです。

  黒点=各計算回数における1年後の計算結果(サンプル数20個)(左軸)

  赤線=計算結果(サンプル数20個=黒点)の平均値(左軸)

  青線=計算結果(サンプル数20個=黒点)の分散(右軸)

 

 結果を考察すると、

  • 平均値は概ね10,500円
  • 計算回数は多いほどばらつきが減少分散が小さくなる

 

 計算回数2000回では分散が20円、5000回で13円、10,000回で10円なので、リターンの期待値500円に対して2%になる、10,000回位がベストなのかなと思われます。もちろん、計算回数を増やせば増やすほど精度が増します。。

 しかし、10,000会の計算は、月ごとのシミュレーションにする場合など計算回数が膨大になるとエクセルが不安定にので、5,000回以下に落として計算するのも良いかとおもいます。

 VBAなどの知識があれば、低負荷で計算回数を増やすことも可能ですが、特別な知識がなくてもできる計算としては、これくらいの回数が限界かなというのがここまでの感覚。

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モンテカルロ法の計算回数と精度のグラフ
20年後のシミューレーション結果

 次に20年後までのシミュレーションをおこないました。条件は、

  • リターン(年率)5%、リスク(年率)10%
  • 初期投資100万円、追加投資毎年12万円
  • 運用期間20年(340万円の投資)
  • 計算回数 500・1,000・5,000・10,000の4パターン

です。この条件で計算回数を落とすと、どのような影響が出るのかをグラフにしました。

  結論としては、1,000回以上計算ならそれほど差がありません。しかし、数字を生で見てみると、1,000回では若干ブレが目立っち凹凸があったので、5,000回以上の計算が好ましいと言えそうです。

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計算回数の差による影響

まとめ

  1. モンテカルロ法でのシミュレーション回数は5,000回以上にすると、グラフが滑らかになり意味のある結果になりそう。
  2. グラフの滑らかさを無視するなら1,000回まで落としても結果が大きく変わることはない。

あわせてよみたい

  ファンズアイ の投信アシスト。モンテカルロ法による1万回の計算でリスクとリターンをつかった将来シミュレーションが可能です。

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