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3分でわかる!投資リスクを年率リスクから月率リスクに変換する計算方法

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今回は投資におけるリスクを年率(%)から月率(%)に変換する計算を紹介します。

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 リスクを年率から月率に変換する理由

 投資リスクはリスク(標準偏差)で考えられることは、これまでに紹介してきましたが、毎月の積立を行う場合は、月率のリスクで計算したほうが、計算は大変ですが、正確な結果を得られます。

 これにより、ボーナス月の追加投資や、収入に合わせた投資額の変更にも対応したシミュレーションが可能となります。

 これによりより将来の投資運用結果を正確に把握できます。

 リスクを使った計算は難しそうだからという方には

 もっと簡単に将来の結果を計算したい方には、下の記事で紹介してるリスクを考慮せずリターンのみ(±0σの結果)かつ、毎月一定額による運用結果の計算がおすすめです。スマホの電卓でもできる簡単な計算となっています。

 例えば一年に24万円の積立を20年とか、一月に2万円の積立を20年といった計算が可能になります。

 もちろんですが、月で計算するときは、月率のリスクが必要となります。

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月率換算リスクの計算方法

 リスクは期間の平方根(=√)で増加します。これについては野村證券 | 標準偏差・分散(証券用語解説集)でも次のように書かれています。

標準偏差は求めた値を年率換算(年間での変化率を計算)して使うのが一般的だ。具体的には、日次、週次、月次騰落率から計測した標準偏差について、1年=250(営業日)=52(週)=12(月)の各250、52、12の平方根を掛けた値が年率換算値になる。それぞれの平方根を掛け合わせるのは、標準偏差の2乗である分散が計測期間(時間)の長さに比例して大きくなるというランダム・ウォークの考え方に基づく。

 つまり、月次の騰落率である月率リスクに12(ヶ月)の平方根をかけると年率換算のリスクとイコールになる必要があります

 よって、月率と年率のリスクの関係は、

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この両辺を√12でわります(=×0.2886)すると、

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となり、月率リスクは上式で求めることができます。これだけです。

 

ダウでの計算例

 例として、SMTAMダウ・ジョーンズ インデックスファンドの年率リスクから月率リスクを算出します。データは下の表を使います。

 その前に一番上のリターン(年率)が5年間で21%とすごいパフォーマンスとなっています。改めて米国株の凄さを感じます。

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期間1ヶ月で計算

 リスクの話にもどります。過去5年の年率換算のリスクは17.84%です。これを1ヶ月のリスクにする場合、1/12の平方根で割るだけです。(=0.2886をかける)

 結果は、17.84%×0.2886=5.15%です。

 月率リターンは1.62%ですので、正規分布に従えば、1月後の変動は約68%確率(ー1σから+1σの間に入る)で、

+1σ(1.62%+5.15%=6.77%)から

ー1σ(1.62%ー5.15%=−3.53%)の間に収まります。

 期間が短くなると、リスクがリターンほど小さくならないため、上のようにマイナスとなる可能性が高くなります。

 

 逆に長期であればマイナスの確率がどんどん減ります。

 年率リターンは21.31%ですので、正規分布に従えば、1年後の変動は約68%確率で、

+1σ(21.31%+17.84%=39.15%)から

ー1σ(21.31%ー17.84%=3.47%)の間に収まります。

 

 株価が好調だった5年間のデータにもとづいていますので、結果がすごく良く見えますが、1ヶ月から1年にするだけで勝率がアップすることがわかります。

 

 これがインデックス投資、つまりほったらかし投資では長期投資となればなるほど、誰しもが勝つことができると言われる所以です。

一緒に読んでほしい記事

正規分布における標準偏差と確率の関係はこちらの記事で紹介しています。

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 リターンとリスクを使いモンテカルロ法で将来予測をする方法を紹介しています。

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 投資のリターンを正規分布としていいか検証した記事はこちらです。  

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