投資信託購入でどの銘柄を買えばいいか?迷うのは当たり前です。日々新商品が発売され、手数料の引き下げ競争も行われている中で「少しでも利益を上げたい」。これは投資信託で積立投資を行っている投資家が常に考えることです。
個人投資家が選ぶべき投資信託について、コストとリターンで検討しシリーズ化しています。
ベストファンド2017総集編はこちら!!
今回は先進国リートを投資対象とした投資信託の中から2017年に買うべき銘柄を考えました。
先進国リートに投資するなら米国単独が最強!
今回選んだ先進国リートは「S&P先進国リート指数」ではなく米国リートに投資するS&P米国リート指数です。
海外のリートにはグローバルリート指数を中心に先進国、新興国、アメリカに投資する投資信託が販売されていますが、新興国リートは世界の新興国7カ国への投資となり、その分散やリスクの程度を考えると投資対象としては適していないことは次の記事で紹介しています。
次に、海外のリートに投資するときはグローバル?それとも北米?と言われると、答えは長期投資であれば「S&P米国リート指数」といった米国を投資対象とする指数になります。この理由については、次の記事で紹介しています。
過去の運用成績をみると、米国を対象とする投資信託に投資することが、最良のリターンを得ることができます。ただし、リターンが大きくなるためリスクも大きくなります。
リスクの差は気になるほど大きくありませんが、リスクを抑えたい場合は、先進国リート指数に連動するファンドへの投資をお勧めします。
手数料・運用実績による評価
比較する銘柄はSBI証券が販売する米国リートに連動するファンドのうち、ノーロード(手数料なし)のものに限定し、比較検討しました。
インデックス型・為替ヘッジ無し
米国リートに投資する投資信託のうち、ノーロード、インデックス型(為替ヘッジなし)、かつ毎月分配でないものを抽出すると、該当するファンドは2つのみでした。
インデックス型を選ぶときの絶対3条件は
- 手数料が安いこと
- 対象指数との乖離が少ない運用を行っていること
- 分配金頻度が少ないこと
だと考えていますが、今回は手数料については少し高くても許容しています。理由はグローバルリートに投資するファンドの手数料との差は約0.3%あるものの手数料の差を超えるリターンが期待できるためです。
今後積立NISAが始まると分配頻度の大きいファンドは投資対象にならないようなので、これらは選ばないこととします。
2017年選ぶべき銘柄
表はインデックス型(為替ヘッジ無し)のファンドを信託報酬の安い順で第2位まで並べたものです。(3位以下は手数料が高いので除外)
結果2017年に選ぶべき銘柄は1位から順に3位まで
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三井住友TAM-SMT米国REITインデックス・オープン
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三菱UFJ国際-eMAXIS 米国リートインデックス
以上2銘柄となります。
手数料は三井住友ですが、決算頻度が年2回、信託財産保留額が0.05%となっているところに注意が必要です。
米国リート(為替ヘッジなし)・インデックス型・手数料昇順
ファンド名 | 委託会社 | 指数 | 純資産(百万円) | 信託報酬 | 信託財産留保額 | 決算頻度 | トータルリターン(6ヶ月) | トータルリターン(1年) | トータルリターン(3年) |
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三井住友TAM−SMT米国REITインデックス・オープン | 三井住友トラスト・アセットマネジメント | SP米国リート | 191 | 0.594 | 0.05 | 年2回 | 7.27 | 13.28 | |
三菱UFJ国際−eMAXIS 米国リートインデックス | 三菱UFJ国際投信 | SP米国リート | 479 | 0.648 | 0 | 年1回 | 7.5 | 13.9 |
(SBI証券より(2017/3/10現在))
インデックス型・為替ヘッジあり
為替ヘッジありでS&P米国リート指数に連動するファンドは該当がありませんでした。
アクティブ型
米国リートに投資するアクティブ型ファンドについては、為替ヘッジあり・なしともにS&P米国リート指数同等以下の運用成績しかなく、手数料も1.5%程度以上となっていることから投資対象として不適格と言えます。
勝手にベストファンド2017【先進国リート編】
今年先進国株式で投資すべき、投資信託は
- 三井住友TAM−SMT米国REITインデックス・オープン
となります。